小学時代【 投球の身体の使い方の誤解 Vol. 2「開く」】

小学5年生時、ピッチング・投球の指導で気をつけていた点のひとつ、身体の開きについて記しています。

ピッチング・投球での「開き」の真相と僕が指導でとった方法を記しています。

目次

小学時代【 投球の身体の使い方の誤解 Vol. 2「開く」】

投球での「開く」の誤解

投球フォームだけでなく、バッティングフォームの解説、評価の際によく使われる言葉で、「開く」、「開き」、「開かない」、「開きが早い」など、テレビの解説で聞いたり、本で読んだりしたことがあるかもしれませんね。

「開く」とは?

「開く」とは、投球、またはバッティングは、どちらも回転を行ってボールを投げ、バットを振っています。

この回転の運動は、下半身から上半身へと下から順番に回転していくのが理想ですが、下半身より先に、もしくは同時に上半身が回転し始める動作の状態を指します。

投球の場合の「開く」ことのデメリットは、回転から生まれるエネルギーを使い切れなくなるので、上半身だけで投球したのと近くなるため、投球したボールの球速、球威が落ちるなどがあります。

この状態の時に、身体が「開いている」、身体の「開きが早い」と言われます。

そして、身体が「開かないように」などと指導されます。

開かないと投げられない

投球は回転運動でボールを投げますので、回転が止まると、あとは腕だけを使って投げる以外にボールは投げられません。

回転運動は身体が開くことで回転することが可能になりますので、開くことを止めた場合、回転もそこで止まります。

つまり、身体を開かなくなるほどボールは投げられなくなり、開かないとボールを投げられないわけです。

そして、球速をアップするためには回転のスピードを速くする必要がありますので、開くときのキレも必要です。

ですので、「開かない」ことを対策するより、どう「開く」かを対策した方が効果が期待できます。

「開いている」状態とは

「開いている」身体の状態とは、どこが開くことなのかを知っておく必要があります。

下半身が開くとは、プレートについている後の足側の骨盤が投球方向へ向き始めると「開いている」状態といわれています。

上半身の場合は、グラブ側の肩が背中側へめくれるようになって、グラブ側の胸が投球方向へ向くと「開いている」状態といわれています。

しかし、投球するためにはどちらも通過しなければならないシーンですから、この「開く」動作のタイミングが問題になるわけです。

つまり、タイミングが早ければ「開いている」ことになるわけです。

では、タイミングが遅くなるとどうなるかというと、連動してきた回転のエネルギーにブレーキがかかることになります。

連動させることの効果は加速していくことですので、連動が途切れてしまうと加速も途切れてしまいます。

自転車や車でイメージしてみますと、ペダル、またはアクセルを踏んで、グーと加速してスピードにのってきたところで、ブレーキをかけ減速、そこから、ペダル、またはアクセルを踏んで再び加速し直すのと似たことが起こります。

ボールをリリースするまでに、どれくらい加速できるかがその投球の球速ですから、加速が途切れることは球速に大きな影響を及ぼします。

ですので、大切なのは「開かない」ことに取り組むより、「開く」タイミングを修得することの方が効果的だと考え、取り組んでいました。

どんどん「開く」?

僕らは、積極的な「開き方」のタイミングに取り組んでいました。

タイミングを合わせて、どんどん「開く」くらいの気持ちで取り組みました。

その方が、積極的に加速するようになり、よりパフォーマンスが上がると判断したからです。

スピードやキレ、思い切りにブレーキがかかるような指導は、故障のリスクがある場合を除いて意識して避けました。

具体的には、ピッチングの制球、コントロールはだいたいでOKとし、スピード、キレを最優先して開くタイミングと開き方の修得に取り組みました。

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