画像データの保管・バックアップを、①できるだけ確実に、②なるべく安くて、③簡単にできる方法を知りたい方に向けた記事です。
①〜③、3拍子そろった方法を具体的に解説しています。
本稿での保管・バックアップの基準は、まず、下記のように考えています。
・画像データの破損、消失を限りなく防ぐこと
・専門知識がなくても、安全に低コストで簡単に管理運用できること
未経験者の方にもできる具体的な方法を解説しています。
画像の保管【コスパ最強の具体的なバックアップ方法|未経験者向け】
画像データの保管・バックアップを、①できるだけ確実に、②なるべく安くて、③簡単にできる、最もコストパフォーマンス、費用対効果が高い方法は、「ハードディスク」+ 「光ディスク」で保管・バックアップする方法です。
僕は仕事で画像データの保管・バックアップにも関わってきました。
高額な記憶装置を使った割に、データの破損、消失は起こりましたし、期待した効果はありませんでした。
また、専門家には及ばない程度の知識で運用管理しても、機器の復旧とデータ救出の時間のロス、データ救出費用、機器買替えなどの負担は軽くありませんでした。
そこで、費用対効果の高い方法と簡単な仕組みを模索しながら未経験者でもバックアップ、管理運用ができる方法へ切り替えていきました。
そして、「ハードディスク」+ 「光ディスク」で保管・バックアップをする方法を10年以上継続してきましたが、コストを格段に削減できた上に、データの消失も起こらなくなりました。
さらに、この方法は専門知識を必要としませんので、未経験の方でも管理運用は難しくないと思います。
コスパ最強【「ハードディスク」+ 「光ディスク」で保管・バックアップする具体的な方法】
私用で、これまで撮った画像はRAWデータ+JPEG画像で記録していますが、容量が大きく大量の画像をこの方法で保管・バックアップしています。
長期的に保管できて、コストを抑え、未経験者でも簡単に運用管理ができる方法を具体的に解説します。
保管・バックアップの基準・条件は下記のように考えています。
・初歩的な専門知識すら必要としない、誰でもできるデータの保管・バックアップと管理運用
・データの破損や消失を防ぐ堅牢性
・セキュリティ面の安全性
・機器の不具合、故障などで、機器やデータ復旧の時間ロスやコスト、作業の負荷を最小限にする
・データ容量の大きい画像や大量の画像が保管・バックアップできる
・高額な機器を使わず、なるべく低コストで運用し上記の基準を実現できる
「ハードディスク」での具体的な方法を解説
<具体的な管理運用方法>
ハードディスクは、2台を使って行います。
2台とも、まったく同じデータを完全複製しておきます。
理由は、2台のハードディスクがまったく同じタイミングで壊れない限り、データの破損、消失が起こらないようにするためです。
どちらかが壊れた場合は新たなハードディスクで複製を作り、常に2台で保管・バックアップしておくようにします。
この2台のハードディスクは、保管・バックアップ専用として使用するようにします。
データを読み出す場合は、2台のどちらかに固定して使用します。
もう1台の方は、書き込み専用として使用します。
そして、必ず、定期的に2台のハードディスクに新たなデータのバックアップを行なってください。
僕のバックアップをとるタイミングの目安は、作業で重要な画像を保存した時に行っています。
故障は突然訪れます。
僕は、懲りずに重要なデータを何度か失いました。
そのたびに、「後悔先に立たず」を痛感しました。
<ハードディスクの選択 〜 据え置きタイプ / モバイル(ポータブル)タイプ>
保管・バックアップが目的であれば、据え置きタイプがおすすめです。
持ち運ぶ目的の場合は、別途、モバイル(ポータブル)タイプやUSBをご用意することをおすすめします。
紛失に注意が必要ですが、バッグで運べます。
<ハードディスクの選択 〜 保証年数>
ハードディスクのメーカー保証年数は1〜5年ほどで、低価格ですと1年保証、保証年数が長期になるほど高価格、高耐久になります。
しかし、保証年数とはその間故障しないことを保証しているのではありませんので、保証年数内であっても故障する可能性があります。
また、1年保証であっても保管や使用方法によって寿命が複数年に渡ることは非常に多いです。
この事例からも、保証年数が長い高価なハードディスク1台で管理運用するよりも、安価なハードディスク2台(以上)で管理運用した方が、データの破損、消失を防ぐ可能性は高いと考えています。
もちろん、ベストは保証年数が長く高耐久のハードディスク2台(以上)で管理運用することです。
しかし、安価であっても実績があるメーカーのハードディスクを使用して、上記の<具体的な管理運用方法>でデータの破損、消失のリスクはかなり減らせます。
<ハードディスクの選択 〜 メーカー>
ハードディスクの主要なメーカーは、ほぼ、下記の3社です。(2022年時点)
・ウェスタン・デジタル(WesternDigital)
・シーゲイト・テクノロジー(SeagateTechnology)
・東芝デバイス&ストレージ
外付けハードディスクに使われているハードディスクは、ほぼ、上記の主要メーカー3社のいずれかで製造したハードディスクが内蔵されています。
下記は、外付けハードディスクの代表的なメーカーです。(2022年時点)
・バッファロー(BUFFALO)
・アイ・オー・データ (I-O DATA)
・東芝(TOSHIBA)
・エレコム(ELECOM)
・ロジテック (Logitec)
・ ラシー (LaCie)
<ハードディスクの選択 〜 容量>
容量が大きくなるほど、容量当りの単価は安くなりますが、故障のリスクと失うデータ量のリスクが高まります。
保管・バックアップの目的はデータの破損、消失しないことですので、リスクを避けるために大きすぎない容量のハードディスクが良いと思います。
ユーザーそれぞれですが、デジタルカメラの画像くらいの保管・バックアップですと容量は 2 ~ 4 TB 程度が良いと考ています。
<ハードディスクの選択 〜 接続 〜 >
ハードディスクと接続したいパソコンなどの機器との接続はケーブルで行います。
ケーブルはたいていハードディスクに付属していますので、接続したいパソコンなどの機器の端子にケーブルの端子を差し込むだけです。
端子(インターフェイス)には、いくつかの種類があります。
製品の情報や付属品の記述のところを確認してみると、端子/ インターフェイスの情報が記述されています。
例えば、下記のような記述があります。
・HDDインターフェース USB 3.0
・USB部:インターフェース USB3.1(Gen1)
・対応機種:USB3.1(Gen1)/USB3.0/2.0 Type-A端子を搭載
・端子形状 : USB3.0 Micro-B
接続するパソコンなどの機器とハードディスクには端子がありますが、ほとんどのパソコンなどの機器にはUSBのポート(差し込み口)があります。
接続は、基本的に外付けハードディスクのUSBケーブルをパソコンのUSBポートに挿すだけで完了します。
おすすめの外付けハードディスクとは
おすすめの外付けハードディスクは、壊れづらい国内ブランドのバッファロー(BUFFALO)、アイ・オー・データ (I-O DATA)が無難でしょう。
もっとも、おすすめのハードディスクとは
もっとも、おすすめするハードディスクは、下記の2つです。
・ウェスタン・デジタル(WesternDigital)WD Red Plus ハードディスク 2TB〜4TB
・ ウェスタン・デジタル(WesternDigital)WD Blue デスクトップハードディスク 2TB〜4TB
どちらも、内蔵タイプのハードディスクですが、外付けして使用することができます。
外付けして使用する方法は、2台同時に読み書き可能なスタンドに差し込んで使用します。
(スタンドは、下記でご紹介します。)
この内蔵タイプのハードディスクのメリットは、耐久性が高いにも関わらず価格が安いことです。
このハードディスクを内蔵した一般的なカバー(ケース)付き外付けハードディスクの半値以下で使うことができます。
つまり、内蔵タイプなら2台買えるわけです。
<それぞれの特徴>
・ ウェスタンデジタル(WesternDigital)WD Red Plus ハードディスク 1TB〜14TB の特徴
NAS(ネットワークに接続して使用する高機能の記憶装置)で使用する高耐久のハードディスクで、評価も非常に高いです。
NAS用ですが、パソコンでも使用できます。
通常、ハードディスクの保証年数は1年ですが、こちらの保証年数は3年です。(通電時間、27時間×7日が目安)
※製品の一部は、販売終了になっています。
・ ウェスタンデジタル(WesternDigital)WD Blue デスクトップハードディスク 1TB〜6TB の特徴
こちらは、パソコン用のハードディスクです。
通常、ハードディスクの保証年数は1年ですが、こちらの保証年数は2年です。(通電時間、8時間×5日が目安)
Amazon、Yahoo 、楽天で購入できます。
内蔵タイプのハードディスクを外付けで使う方法
ハードディスクは、上記でご紹介したパソコンの外に設置して使用する外付けタイプとパソコンの内部に装填して使用する内蔵タイプがあります。
内蔵タイプのハードディスクは外付けタイプのハードディスクより安いというメリットがあります。
そのメリットを生かして、外付けして使う方法があります。
ただ、内蔵タイプですので、ケース(カバー)で覆われていませんので剥き出しの状態です。
ですので、見た目はスマートではありません。
また、別途、パソコンと接続して読み書きさせるためのスタンドが必要になります。
価格は、¥3,000〜4,000くらいで、2台のハードディスクを同時に読み書きでます。
そのスタンドに内蔵タイプハードディスクを差し込み使用します。
2台差し込めるので同時にアクサスできますし、スタンドだけで完全コピー・複製したハードディスクを作れます。
(完全コピー・複製する場合は、まったく同じハードディスクを使ってくだい。)
「光ディスク」での具体的な方法を解説
<具体的な運用方法>
光ディスクは、「M-DISK」 がおすすめです。
理由は、「M-DISC」とは米国Millenniata社が開発した新しい記録メディアで、100年以上保存可能な耐久性を高めた光ディスクだからです。
2台のハードディスクだけでなく、「M-DISC」に保管・バックアップを作成しておくと安心です。
2台のハードディスクかM-DISC、どちらかだけでもいいのでは?と思われるかもしれませんが、ハードディスクのデメリットは数年で必ず壊れることです。
また、「M-DISC」は長期間の保管には向いてますが、デメリットは1枚当たりに書き込めるデータ容量が少ないため、データへのアクサスが面倒なことです。
ですので、これらのデメリットの面からも、両方で保管・バックアップを作っておくと運用面でも便利です。
2台体制で保管・バックアップしているハードディスクの両方が、同時に壊れてしまうかもしれませんので、より万全を期すためにも欠かせません。
<「M-DISK」の特徴>
「M-DISK」の特徴は、長期保存以外に、追記が可能な1回の記録しか行えないので、上書きや消去はできない仕組みになっています。
ですので、誤ってデータを消すこと、改ざんすることもできないため、データの保管に適したディスクです。
もっとも、おすすめの光ディスク「M-DISK」とは
一般的なブルーレイ・ディスク(BD)やCD・ディスクと間違いやすいので注意が必要です。
製品パッケージに、大なり小なり「M-DISK」と表記があります。
ディスクと読み書きする機器・ドライブとは相性があります。
読み書きできないケースがありますので、面倒だと思われる方は下記のディスクとドライブをおすすめします。
「M-DISK」には、100GB ・50GB・25GB があります。
おすすめのM-DISC「Verbatim バーベイタム M-DISC」
データの読み込みは一般的なほとんどのドライブで可能ですが、書き込みは専用のドライブが必要になります。
おすすめのM-DISC 対応の外付けドライブ「I-O DATA(アイ・オー・データ) BRP-UC6X」
<サーバーやNASを使わなくなった理由>
サーバーやNASという複数台のハードディスクを装備した記憶装置は、自動でデータの分割複製や完全複製を作る仕組みが搭載されています。
仮に、複数台のうち、どれかが故障してもデータが破損、消失しないように、別のハードディスクを使って分割複製、または、完全複製を作っておく仕組みです。
高価なサーバー、NASに内蔵されているハードディスクは、耐久性の高い高価なハードディスクを使用しています。
しかし、それでも数年であっけなく突然に故障しますし、故障したハードディスクは交換する必要があります。
また、故障した際には保管・バックアップしていたデータの救出ができなくなるケースは多々ありました。
本体機器だけでなく、データの復旧、救出にかかる価格も高額ですし、手間もかかります。
また、設定、管理にはある程度の知識が必要になります。
ですので、誰でも簡単に管理、運用していけるとは言い難いと実感しました。
コストパフォーマンスを考えると・・・・
ですので、単にデータの保管、バックアップが目的であるなら、サーバーやNASでの運用は個人では費用対効果は高くないと実感しました。
ただ、保管、バックアップだけでなく、外出先からもアクセスして読み書きしたい、データを共有したい方にはメリットがある方法です。
しかし、高価格であることと、設定や運用、また故障時の機器とデータの復旧する知識、保管したデータ容量がいっぱいになった時の対策なども必要になるのは、個人には負担になります。
まとめ
もっとも費用対効果、コストパフォーマンスの高い画像データの保管・バックアップ方法、「ハードディスク」+「光ディスク」で保管・バックアップする方法を、具体的に解説させていただきました。
方法はもちろんですが、どのハードディスク、どの光ディスクを使うかでも効果は変わってきます。
この方法は保管・バックアップの方法はシンプルな手動でのやり方で行いますので、バックアップの確認がわかりやすく、見えやすいことも大きなメリットです。
繰り返しになりますが、バックアップは作業が終わったあとや空いた時間にコピーしっ放しにするなど、できるだけ小まめに行うこともポイントです。
この方法は、2台のハードディスクが同時に故障したケースと「M-DISK」のデータに不具合があったケースが重なったときはデータを消失してしまいます。
バックアップさえ行なっていれば、この確率は非常に低いと思います。
仕事では、大量のハードディスクを保管、管理していましたので、各ハードディスクにノンブルや名称を付け、中身のデータのリストを作って管理していました。
ハードディスクが少ないうちは、フォルダ名、ファイル名を一定のルールで命名しておくと、ある程度はすぐに画像データの察しがつきやすくなると思います。
ちなみにですが、皆でアクセスして読み書きをするサーバーは、別途、設置していました。
しかし、このサーバーもりっぱで高価なモノではなく、とてもコスパの良いモノを使っていました。
こちらの方が、高価なサーバーを複数台で運用していた時より、比較にならないほど不具合はほぼありませんでした。
こちらの方も、別の機会に記事にできればと思っています。
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